モルタル壁の塗装で注意すべき劣化と補修方法
2025.04.24 (Thu) 更新
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こんにちは、アドバイザーの松岡です。
この記事は私が監修いたしました。
モルタル壁についてまとめました!
こんにちは。
「モルタル壁の外壁がヒビ割れてきたけど、これって塗装で直せるのかな?」
「最近、家の外壁に黒ずみが出てきた…もしかして雨漏れ?」
そんな不安や疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、外壁塗装におけるモルタル壁の劣化の特徴と補修のポイントを、岡山を中心に多くの住宅を手がけてきた経験をもとに解説します。モルタル壁は風合いがあり人気の外壁材ですが、他の外壁材に比べて劣化が早く、定期的な塗装や補修が必要です。外壁塗装を検討中の方、特に岡山市周辺にお住まいの方は、ぜひ最後までご覧ください。
1. 外壁塗装におけるモルタル壁の特徴とは
モルタル壁は、昭和中期から平成初期まで日本の戸建て住宅で多く使われてきた外壁材です。現在ではサイディング材が主流になっていますが、岡山をはじめとする地域の築20年以上の戸建てでは、今なおモルタル壁の住宅が多く見られます。モルタル壁の外壁塗装には独特の注意点があり、劣化症状もサイディングとは異なるため、特徴を正しく理解することが大切です。
この章では、まずモルタル壁の定義や特徴について詳しく解説し、そのうえでメリットとデメリットを整理します。
1-1. モルタル壁とは何か?
モルタル壁とは、「セメント・砂・水」を主原料としたモルタルを下地に塗り付け、表面に吹き付けやリシン、スタッコ、ローラー仕上げなどを施した外壁です。モルタルそのものには防水性がないため、塗装仕上げをすることで防水性と美観を保つ構造になっています。
下地にはラス(金網)を使用し、モルタルを複数層に分けて塗り重ねるため、職人の手作業による仕上げが大きな特徴です。特に「左官仕上げ」による独特の風合いと質感は、他の外壁材にはない魅力があります。
モルタル壁は「コテむら」や「ざらつき感」がデザインとして残るため、自然でナチュラルな外観を好む方に支持されてきました。一方、施工には高度な技術が求められるため、近年では施工できる職人が減少傾向にあります。
1-2. モルタル壁のメリットとデメリット
メリット:
意匠性が高く、デザインの自由度がある
リシン吹き付けやスタッコ仕上げなど、仕上げ方によってさまざまな質感を表現でき、個性的な外観に仕上がります。職人の手仕事による温かみのある風合いは、サイディングには出せない魅力です。つなぎ目がないため美観が長持ちしやすい
サイディングのような目地や継ぎ目がないため、コーキングの劣化による雨漏りリスクが少なく、外観がスッキリして見える点もメリットです。遮音性・断熱性が比較的高い
モルタルは厚みがあるため、外部からの音や熱の伝導をある程度抑える効果があります。岡山市のように寒暖差がある地域では快適な住環境を維持しやすくなります。
デメリット:
ひび割れ(クラック)が起こりやすい
モルタルは乾燥や地震の振動などで収縮しやすく、ヘアークラックや構造クラックが発生しやすいという特性があります。ひび割れは雨水の侵入やカビ・苔の原因となるため、早めの補修や定期的な外壁塗装が必要です。防水性が塗膜に依存している
モルタルそのものには防水性がなく、塗装の劣化が進むとすぐに雨水の侵入リスクが高まります。放置すると、内部の木材にまでダメージが及ぶ恐れがあるため、10年前後での再塗装が推奨されます。施工に手間と技術が必要でコストがかかる
モルタル壁は左官職人の手作業で施工されるため、施工期間が長く、材料費以外にも人件費がかかります。そのため、リフォーム時もサイディングより工事費用が高くなる傾向があります。
2. モルタル壁の外壁塗装で注意すべき劣化症状
モルタル壁は耐久性の高い外壁材ですが、経年劣化によってさまざまな症状が現れます。外壁塗装によって建物を保護しているモルタル壁にとって、塗膜の劣化やひび割れは特に注意すべきポイントです。早期発見・早期対処が建物の寿命を大きく左右するため、定期的な点検と適切なメンテナンスが欠かせません。
ここでは、モルタル壁に見られる代表的な劣化症状を2つに絞って詳しく解説します。
2-1. クラック(ひび割れ)
モルタル壁の劣化で最も多く見られるのが「クラック(ひび割れ)」です。これは、モルタル自体の性質として乾燥収縮や温度変化による伸縮が大きいため、時間の経過とともにどうしても発生してしまう現象です。
クラックの種類:
ヘアークラック(髪の毛ほどの細いひび)
幅0.3mm未満の極細のクラックで、見た目にはそれほど目立ちませんが、放置すると雨水の浸入経路になる可能性があります。塗装での補修が可能です。構造クラック(深く大きなひび)
幅0.3mm以上で、深さもあるクラック。外壁だけでなく下地にも影響を及ぼす可能性があり、補修にはシーリングやUカット工法などの専門的な処置が必要です。
クラックを放置するとどうなる?
クラックを放置すると、そこから雨水が侵入し、モルタルの内部に水分が溜まってしまいます。結果として、内部の金属部材(ラス網など)が錆びて壁が浮いたり、カビ・コケの発生、さらには木部の腐食による構造的なダメージに発展する恐れがあります。
岡山のように梅雨や台風による雨の多い地域では、特に注意が必要です。定期的に外壁のチェックを行い、クラックを見つけた場合は早めの補修と塗装を行いましょう。
2-2. チョーキング・塗膜の剥がれ
モルタル壁に使用される塗料は、紫外線や風雨にさらされることで徐々に劣化していきます。その中で特にわかりやすい劣化症状が「チョーキング」と「塗膜の剥がれ」です。
チョーキング(白亜化)とは?
壁面を手で触れたとき、白い粉が手につく現象を「チョーキング」と呼びます。これは塗膜の顔料が劣化し、塗料の結合力が低下しているサインです。防水性が著しく低下しており、モルタル壁が雨水を吸い込む状態になっているため、早急な塗り替えが必要です。
塗膜の剥がれ・膨れとは?
紫外線や雨水の影響で塗膜が浮いたり剥がれたりする現象です。下地と塗膜の密着力が失われている状態で、このまま放置すると美観の低下だけでなく、防水性が大幅に失われ、外壁自体が劣化してしまいます。
塗膜の剥がれや膨れが発生している場合、ただ上から塗装するだけでは不十分で、下地の処理(ケレン・高圧洗浄・下塗りの適正施工など)を丁寧に行う必要があります。
モルタル壁の劣化は早期対処がカギ!
クラックやチョーキング、塗膜剥がれといったモルタル壁の劣化症状は、発見が遅れるほど補修コストも高額になります。特に岡山のように湿度が高く雨の多いエリアでは、早めの点検・塗装メンテナンスが建物を長持ちさせる最大のポイントです。
次章では、実際にどのような外壁塗装工事を行うことでモルタル壁を守れるのか、適切な塗料選びや補修方法について解説していきます。
3. 劣化を見逃さない!補修と塗装の正しい方法
モルタル壁の外壁塗装は、ただ塗料を塗るだけでは十分な効果が得られません。劣化症状に応じた適切な補修と下地処理を行うこと、そしてモルタルに適した塗料選びと施工方法が非常に重要です。ここでは、長持ちする外壁塗装に欠かせない「正しい方法」について、2つのポイントから解説します。
3-1. 下地処理とひび割れ補修のポイント
雨水侵入を防ぐ最前線となるため、慎重な作業が求められます。
● 高圧洗浄での汚れ除去
まず最初に行うのが、高圧洗浄による壁面の洗浄作業です。カビやコケ、埃、劣化した旧塗膜などを徹底的に洗い流すことで、新しい塗料の密着性を高めます。この作業を省略すると、塗料がすぐに剥がれる原因になります。
● クラック(ひび割れ)の補修
ひび割れの大きさに応じて補修方法を使い分けることがポイントです。
ヘアークラック(幅0.3mm未満)
フィラー(下地調整材)や微弾性の下塗り材を使って、表面をなだらかに整えます。塗料の伸縮性によって、クラックに追従しやすい状態を作ります。構造クラック(幅0.3mm以上)
Vカット工法などでひび割れ部分を一度削り、シーリング材を充填してからモルタルや樹脂モルタルで補修。補修後はしっかり乾燥させ、下塗りを行って塗装に移ります。
● シーリングの打ち替えも重要
窓周りやサッシ廻りなどのシーリング材が劣化している場合は、打ち替えまたは打ち増しを行いましょう。防水性能の保持に直結します。
3-2. モルタル壁に適した塗料と塗装方法
モルタル壁は「ひび割れが起きやすい素材」であるため、塗料の選定と塗り方に工夫が必要です。適切な塗料を使用し、正しい工程で塗装することで、仕上がりの美しさと耐久性を確保できます。
● モルタル壁に適した塗料の種類
微弾性フィラー(下塗り)
下地の段差や細かいクラックに追従しやすく、塗膜の柔軟性があります。モルタル下地の動きに合わせて塗膜が伸縮し、クラックの再発を抑える効果が期待できます。弾性塗料(上塗り)
モルタル壁の「動き」に対応するため、弾性塗料(アクリルシリコン系・ウレタン系・フッ素系など)を選ぶと効果的。高い耐久性と防水性を持ち、雨風や紫外線からしっかりと守ります。ラジカル制御型塗料
チョーキング現象を抑える成分が含まれており、塗膜が長期間きれいな状態を保ちやすいのが特徴。コストと耐久性のバランスに優れているため、人気の選択肢です。
● 塗装方法のポイント
3回塗り(下塗り・中塗り・上塗り)が基本
特にモルタル壁は吸い込みが激しいため、下塗りでの密着性向上が非常に重要。中塗り・上塗りで膜厚を均一に仕上げることで、防水性と耐候性をしっかり確保できます。塗装間の乾燥時間を厳守
塗り重ねるごとにしっかり乾燥時間をとること。これにより塗料の性能を最大限に発揮させ、剥がれにくい仕上がりになります。
モルタル壁塗装は“プロの技術”が必要不可欠
モルタル外壁の補修と塗装は、素材特性と劣化状況を正確に見極め、適切な材料と工程で行うことが大切です。特に岡山市のように湿気や雨の多い気候では、防水性と耐候性の両立が重要視されます。
地元で信頼できる専門業者に相談し、丁寧な現地調査と的確な提案を受けることで、大切な住まいを長く、美しく守っていきましょう。
4. まとめ
モルタル外壁は、左官仕上げによる美しい風合いやデザイン性の高さが魅力の外壁材ですが、その反面、「ひび割れ(クラック)を起こしやすい」「吸水性が高く劣化しやすい」といった注意点も多くあります。つまり、モルタル壁の塗装には、他の外壁材以上に専門的な知識と技術が求められるということです。
■ モルタル壁の塗装で押さえるべきポイント
ひび割れ(クラック)やチョーキングなどの劣化症状を早期に発見することが大切。
放置すると雨漏りや下地の腐食など、より深刻な問題へ発展する可能性があります。下地処理が塗装の仕上がりと寿命を左右します。
特にひび割れ補修は、Vカットやシーリング処理など症状に応じた施工が必要です。モルタル壁には、弾性塗料や微弾性フィラーなど「動きに追従できる塗料」が適しています。
これにより、クラックの再発を抑え、塗膜の剥がれや雨水の侵入を防ぎます。正しい乾燥時間・塗装工程(3回塗り)が品質の決め手。
急いだ施工は、塗膜の耐久性低下につながります。モルタル壁こそ、実績のある専門業者の見極めが重要。
塗料選びから下地処理、塗装技術まで、プロならではの判断が必要です。
■ 外壁塗装は「見た目を整える工事」ではなく、「住まいを守る工事」です
外壁塗装は、色を変えるだけの工事ではありません。とくにモルタル壁の場合は、建物の構造自体を守る防水性・耐候性の再構築が目的です。
「築10年以上たっているけれど、まだ見た目はきれいだから大丈夫」と思っていても、壁の内部で劣化が進行しているケースは珍しくありません。外壁にチョーキングやヘアークラックが見られたら、それは「そろそろ塗り替え時ですよ」という住まいからのサインです。
■ 岡山エリアでモルタル壁の塗装をお考えなら、地域密着の専門業者にご相談を
岡山をはじめとする中四国エリアは、気候の影響もあり外壁の劣化が進みやすい地域です。地域特性や建物の条件に合わせて、最適な補修・塗装プランを提案してくれる信頼できる業者選びが何よりも重要です。
見た目も、性能も、そして住まいの価値も保ちたい。そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。専門知識と豊富な実績を持つプロが、あなたの大切な住まいをしっかりとサポートいたします。
塗人では、岡山でお客様にピッタリの塗装プランを提案しています。
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